あの大きいトランク

「でも力のある老人じゃなあ。あの大きいトランクを、軽々と担いでいくとは……」 金博士の姿は、こんどは埠頭《ふとう》に現れた。幸《さいわ》いに八千|噸《トン》ばかりの濠洲汽船が今出帆しようとしていたところなので、博士はこれ幸いと、船員をつき突ばして、無理やりに乗船して、サロンの中へ陣取った。「もし...

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サービス係の言葉

 金博士は、サービス係の言葉を押し止《とど》め、「何かこう、古くて役に立たない飛行機があったら、一つ売って貰いたいものじゃが、どうじゃろう」「古くて、役に立たない飛行機といいますと」「つまり、翼《よく》が破れているとか、プロペラの端《はし》が欠《か》けているとか、座席の下に穴が明いとるとか、そ...

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出発の肚《はら》を決めた

 と、王水険博士は、大秘密を洩《も》らして居られる。金博士にしては、かねがねその土地の風光のいいことも聞いていたので、一度はいってみたいと思っていた。そこへ旧師からの誘《さそ》いである。大先生の尊顔《そんがん》も久々《ひさびさ》にて拝《おが》みたいし、旁々《かたがた》かの土地を見物させて貰うことにし...

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